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支払いはいつ?  1/2

◆家づくりの支払いスケジュールを教えて!(1)

事前準備段階<家づくり予算の検討>

費用と資金をバランスさせる

J子 「家づくりの資金は、いつまでに用意したらいいのかしら?」
陳場 「家づくりには、業者選びから、契約、着工、完成、引渡し、入居と、一連の流れがあります。この一連の流れの中で、いつ、どんな支払いが発生して、それをどんな資金で支払っていくかという、家づくりの支払いスケジュールを把握しておくことが必要です」
J子 「分譲マンションを買うときよりは難しそう」
陳場 「分譲マンションの場合には、支払いは申込時と最終支払いぐらいで、支払い手続きも、販売会社の担当者がフォローしてくれますから楽なんですが、自分で建てる場合には、そうはいきません。少々大変でも、支払いスケジュールを頭に入れて、それに間に合うように、資金のやりくりを行う必要があります」
J子 「具体的には、どこから始めればいいの?」
陳場 まず、家を建てようと考える段階ですね。この段階では、土地は確保されているとして、総額どれくらいの家を建てるか、そのための自己資金と住宅ローンは用意できるかという、家づくりの予算を検討します」
J子 「今のうちの状況ね」
業者選びの段階<資金計画の立案からローンの申込みまで>

見積りとローンの申し込み

陳場 「家づくりの予算の目安がある程度ついたら、業者選びの段階です」
J子 「ハウスメーカーや工務店を選ぶ段階ね」
陳場 「住宅展示場を見学したり、建築家や設計事務所を探したり、建設を依頼するハウスメーカーや工務店の選択を行います。プランニングの相談や見積依頼も、この段階で行い、見積りの結果、予算の修正を行うこともあります」
J子 「この段階では、お金はかかるのかしら」
陳場 「ラフなプランニングや見積りには、通常お金はかからないことが多いようですが、簡単な地盤調査などをすると、実費がかかる場合もあります。また、設計事務所などに設計業務を依頼する場合には、契約時の支払いを行います。次に、予算がほぼ確定した段階で、資金計画を立て、ローンの申込みを行います」
J子 「実際は、どうすればいいのかしら?」
陳場 「先ほど、お見せした資料でも、ある程度の資金計画は立てられますが、実際には、金融機関の窓口に直接行って、月々の返済額などを具体的に出してもらいながら、いろいろ相談するのがいいでしょう。公庫の窓口でも相談に乗ってくれますし、最近では各銀行などでも、住宅ローン専門の相談窓口やインターネットでの情報提供などを充実させています」
J子 「気軽に情報提供してくれたり、相談できるところがあるなら安心ね」
プラン決定から着工段階<工事着手金は自己資金で>

工事着手金は最低2割

陳場 「プランが決まり、建築確認申請が通ったら、いよいよ、工事会社と工事請負契約を結びます。このとき、工事着手金の支払いを行います。着手金の工事費総額(本体工事費と別途工事費の合計で消費税を含む金額)に占める比率はケースバイケースですが、最低でも2割程度は見込んでおくことが必要でしょう」
J子 「このお金は、自己資金でみなければならないのかしら」
陳場 「そうですね。住宅ローンは、原則として、建物が建って保存登記がされて初めて実行されるものですから、建物完成までの費用は自己資金でまかなうのが原則です」
J子 「それは、けっこう大変ね」
陳場 「この辺が、家づくりの資金調達のポイントになります。また、請負契約の前に、仮契約が行われる場合もあり、その際、設計料や建築確認申請費用を支払う場合もあります」
J子 「工事会社と契約したら、いよいよ、着工ね」
陳場 「ええ。ただし、公庫融資を利用する場合には、融資予約通知書の発行から、1カ月以内に着工する必要があるので注意が必要です」
J子 「あら、そんな決まりがあるの」
陳場 「まあ、融資条件の1つですから、仕方がないですね。ところで、なんにも建っていない土地なら問題ないのですが、建て替えの場合には、建物の解体や、滅失登記、引越しや仮住まいが必要ですから、こうした費用も自己資金で用意しておく必要があります」
J子 「何かと、かかるものなのね」

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