*太陽光発電
◆家を建てるのに必要な費用とは？
| 陳場 | 「まず、家を建てるのに必要な費用からみてみましょう。これは、大きくは、建築工事費と諸費用に分けることができます」 |
| Ｊ子 | 「建築工事費は言葉として何となく分かるけど、具体的には？」 |
| 陳場 | 「工務店やハウスメーカーなどの工事会社や設計事務所に支払う費用のことで、直接、建物だけにかかる本体工事費、それに別途工事費と設計料の３つの費用に分けられます。通常、消費税も含めて考えます」 |
| Ｊ子 | 「本体工事費というのは？」 |
| 陳場 | 「よく、ハウスメーカーや住宅展示場などのカタログや広告などに表示されている価格のことですね。3.3m2当たり50万円といったりするのは、この本体工事費を指している場合が多いようです」 |
| Ｊ子 | 「そうすると、カタログや広告などに表示されている価格だけでは、住宅は建たないということなのね」 |
| 陳場 | 「その通りです。本体工事費だけでは、住宅は建ちません。別途工事費という建物本体工事費に含まれない工事費が必要になります」 |
| Ｊ子 | 「別途工事費というのは？」 |
| 陳場 | 「ハウスメーカーや工務店などによって、少しずつその内容が違っていますが、一般的には、既存建物の解体費や地盤改良工事費、建物の外廻りの塀や門扉、屋外駐車場、植栽などの外構工事費、照明器具工事費やカーテン工事費、空調工事費、屋外電気工事費や給排水などの引込工事などが別途工事費になる場合が多いようです」 |
| Ｊ子 | 「ずいぶん、たくさんあるのね。照明器具などは、カタログなどに表示された価格に入っていると思ってたわ」 |
| 陳場 | 「洗面所や浴室などの水廻りの照明器具は本体工事費に含まれているのが普通ですが、リビングルームや寝室などの照明器具は、住む人の好みで選ばれるので、本体工事費には普通入っていませんね」 |
| Ｊ子 | 「そうすると、カタログなどに表示された価格以外に、家を建てるには、ずいぶんお金がかかることになるのね」 |
| 陳場 | 「その通りです。本体工事費は、家を建てるために必要な総費用の約75％程度に過ぎないといわれています」 |
| Ｊ子 | 「なんだか、気が重くなるわね。ところで、設計料というのは、設計事務所に払うお金のことでしょ」 |
| 陳場 | 「ええ、住宅を注文される方のニーズに応じて、住宅の基本的な計画から、基本設計、実施設計を行い、さらに、工事が設計図通り行われているかどうかを監理する設計監理業務までの対価として、設計事務所に支払う費用のことですね」 |
| Ｊ子 | 「じゃあ、ハウスメーカーや工務店に住宅を頼むときには、設計料はいらないことになるわけ？」 |
| 陳場 | 「一見そう見えるかもしれませんが、設計は家づくりに欠かせない業務なので、設計事務所に頼まない場合でも、費用としての設計料は発生しています。ハウスメーカーや工務店によっては、『設計料は取りません』という場合もありますが、工事費に設計業務の実費が加算されているのが実態です」 |
| Ｊ子 | 「それって、ズルじゃない？」 |
| 陳場 | 「設計事務所に頼むかどうかは別にして、家づくりに設計というプロセスはきわめて大切です。自分らしい家、満足できる家を建てたいのなら、設計料は、掛けるべき大切なコストなのです。もっとも、設計監理とは名ばかりで、安い設計料で基本的な設計図面の作成だけしか行わない場合もあるので、設計事務所に頼むときは、業務内容や実績を十分確認する必要があります」 |
| Ｊ子 | 「う〜ん…、複雑ね。ところで、建築工事費以外にかかる諸費用というのは？」 |
| 陳場 | 「これは、結構いろいろあって、印紙税や登録免許税、不動産取得税などの税金や登記費用、住宅ローンの手続き費用、引越費用、建替えに伴う仮住まい費用などが主なものです」 |
| Ｊ子 | 「いろいろとかかるものなのね」 |
| 陳場 | 「家づくりのためには、建築工事費以外に、こうした諸費用までを見込んで、資金調達を考える必要があるのです」 |
