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住宅資金の準備は? 1/5

◆住宅資金の基本を教えて!

住宅資金の基本を教えて!

陳場 「今度は、必要な住宅資金をいくら用意できるかということについて、お話しましょう」
J子 「よろしく、お願いします」
  「まず、細かい問題に入る前に、住宅資金の基本となる3つのポイントをご紹介しておきましょう」

自己資金10%では足りない?

陳場 「まず、1つ目のポイントですが、住宅資金をどういう方法で用意するかということです」
J子 「そういわれても、住宅ローンぐらいしか思い浮かばないわ」
陳場 「確かに、住宅ローンは、住宅資金に不可欠なものですが、同じくらい大切なのが自己資金です。つまり、住宅資金は、自己資金住宅ローンの組合せで考えることが基本になります」
J子 自己資金ね。多少の蓄えはあるけれど、大した金額にはならないわね。よく、分譲マンションの広告などに、頭金10%から購入できますとか、あるでしょう。自己資金は10%程度あればいいんでしょう?」
陳場 「確かに、分譲マンションなどで提携ローンがついている場合には、頭金10%でも購入可能です。しかし、戸建住宅を新築する場合には、支払時期の関係もありますし、自己資金が10%というわけにはいきません。総費用に占める自己資金の比率は高いほどいいのですが、一般的には総費用の20〜30%程度を自己資金で用意するのが家計上望ましいといわれています」
金利1%の差が150万〜300万円の返済額の差に!?

金利1%の差が150万〜300万円の返済額の差に!?

陳場 「次に、2つ目のポイントは、住宅ローンを借りる場合、有利な資金から利用するということです」
J子 「それはそうね。でも、有利な資金って、具体的にはどういうこと」
陳場 「まずは、金利です。住宅ローンの返済は長期間なので、わずかな金利差でも返済総額は大きく変わります。たとえば、1千万円を期間25年の元利均等返済で借りた場合、金利が1%違うと、毎月の返済額で約5千円、25年間の返済総額では約150万円、2千万円借りたら約300万円もの違いが生じます」
J子 「たった1%の違いで…、恐いわね」
陳場 「次に注意しなければいけないのは、金利が固定金利か、変動金利かということです。目先の金利としては低くても、変動金利だと、将来の金利上昇により思わぬ支払い増加を招く危険性があります。一般的には、長期間金利が固定されている融資が有利といわれています。もちろん、住宅ローンの借入先は、金融機関との取引関係、便利さ、担保の関係などいろいろな要素で考える必要がありますが、金利水準と金利の種類(固定金利変動金利か)は、住宅ローンの選択に当たっての最も重要な要素です」
なお、公庫融資では平成17年度より金利に保証料を含めることになりました。金融機関の住宅ローンでも金利に保証料を含めるタイプ(この場合、保証料は借入時一括払い)がありますので、金利についてはこれを含めて考える必要があります。
J子 「なるほど、よく分かったわ」

住宅資金の基本を教えて!

返済額の目安(年収の25%以下)は、年収によって上下するもの

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陳場 「最後に3つ目のポイントは、いくら借りられるかということでローン金額を決めるのではなく、家計上、余裕を持って返せる金額はいくらかという観点から、ローン金額を考えるということです」
J子 「具体的にはどういうことなの?」
陳場 「最近は、住宅ローン制度が充実し、公庫、財形、銀行など様々な金融機関から借入れが可能になっています。しかし、借りたお金は返さなければいけないのですから、いくら借りられるかということではなく、いくら返せるかという視点で、ローン金額を考える必要があるでしょう。一般的には、返済額は年収の25%以下に抑えることが望ましいといわれていますが、年収によって家計の余裕度が違いますから、年間返済額の年収に対する比率の上限は、年収の高い人ほど高く、年収の低い人ほど低くなります」
J子 「確かにそうね。住宅ローンの返済に追われて生活の余裕がなくなっては、何のためのマイホームだか、分からないわね」
陳場 「家づくりを考える際には、まず、ここでご紹介した住宅資金の3つのポイントをチェックしてみてください」

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